Rakuten Tech Meetup #2 "データで切り拓くソフトウェア品質の未来" 開催レポート

はじめに

楽天テックミートアップチームは、 07/04(木)にRakuten Tech Meetup#2 データで切り拓くソフトウェア品質の未来」を開催しました。140名あまりの方にお集まり頂き大盛況となったこのイベントについてレポートします。

ご講演&ラウンドテーブル

オープニング by 楽天 吉田彩奈氏

データで切り拓くソフトウェア品質の未来 from Rakuten, Inc

基調講演「ソフトウェア開発活動のデータとアナリティクスの3原則」by 名古屋大学 森崎修司先生

ソフトウェア開発活動のデータとアナリティクスの3原則 from Shuji Morisaki

事例紹介1「エンジニアチームにとって手の届くKPIを考えて、仕事に取り入れて見たsupported by アトラクタ原田騎郎さん」 by 楽天 山木隆寛氏

エンジニアチームにとって手の届くKPIを考えて、仕事に取り入れてみた supported by アトラクタ原田騎郎さん from Rakuten, Inc

事例紹介2「デンソーSREにおけるデータ活用とカイゼン」by デンソー 島津直道氏

デンソーSREにおけるデータ活用とカイゼン from Naomichi Shimazu

事例紹介3「データとQC7つ道具を利用したDevOpsプラクティスによる生産性改善」 by 楽天 内藤史郎氏

データとQC7つ道具を利用したDEVOPSプラクティスによる生産性改善 from Rakuten, Inc

ラウンドテーブル1「みんなで語ろうデータと品質」 facilitated by 楽天 渡邉太一氏

ラウンドテーブル2「オカシイの引き出し方」facilitated by ビズリーチ 風間裕也氏

感想

基調講演&事例発表がすごい!!

基調講演では、森崎先生に開発活動のデータとアナリティクスの3原則を示していただきました。

  1. 情報が適切である。
  2. 分析、予測の結果行動に移せる。
  3. 行動に合意(協力)を得られる。
開発チームで実際に悩んだり工夫したりしている点でもあるようで、これらの3原則に関連する事例発表がトピックとして挙げられていました。

事例1では楽天山木氏より、チームで実施したValue Stream Mappingを元に、手戻りを少なくするためのKPIを設定した取り組みがご紹介されました。その中で、チームにとって適切なKPIの数を考慮することの難しさが語られ、またアトラクタ原田氏より計測自体が目的となることの問題であるグッドハートの法則が紹介されました。

また、事例2では、繰り返し送られ続けるアラートによりメンバーの体力的・メンタル的に疲弊する「オオカミ・チャネル」問題がデンソー島津氏からご紹介されました。島津氏らは、アラートの重要度による分類や複数のアラートの統合によりこの問題を解決しました。

事例3ではQC7つ道具を用いて、開発、DevOps、QAのチームが合意をしながらパイプラインの自動化と生産性の改善を行った取り組みが紹介されました。データやグラフを元にチーム間で問題と解決方法を議論することで、複数のチームにまたがる改善活動がスムーズに進められたそうです。

学術的なバックグラウンドのある基調講演のお話と、各開発チームの現場の取り組みの事例がそれぞれリンクしており、非常に説得力のある講演と事例発表でした。

グラレコ&ラウンドテーブルがすごい!!

今回から、すべての講演で導入したグラレコの威力がすごかったです。 楽天の誇るグラレコ部のメンバーが、難しい講演内容やディスカッションをスイスイときれいに絵にまとめてくれちゃいました。

もともとは、このレポートでも各講演の要約を文字に起こすことを考えていたのですが、グラレコを貼っちゃえば、そんなことする必要ないな、と(笑)。勉強会の進行の仕方やレポートの方法が、これからどんどん変わっていくんだろうなあと感じました。

ミートアップチームがすごい!

第2回となる今回の楽天テックミートアップ 。全講演でグラレコを導入したり、TwitterなどのSNSで積極的に情報発信したり、懇親会のお寿司が豪華になったりと色々パワーアップし、参加者人数も大幅にアップしました。 前回の参加者の声を元にフィードバックループを回し、継続的にミートアップのプログラムと運営を改善していくミートアップチームもすごいなあと思いました。次回のミートアップからも目が離せない!!

(文:荻野恒太郎)

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