テクノロジーアワード
「楽天テクノロジーアワード」は技術の発展、WEBの発展に貢献した方々の栄誉をたたえ、楽天からもエールを送るべく、2008年より開催しているアワードです。
今年で4回目の発表となる今回は、「楽天テクノロジーカンファレンス2011」のテーマ “Embrace BIG Change!”に沿って、ウェブテクノロジーの革新や進化にグローバルで寄与した功績を評して、以下の5名の方が受賞されました。
受賞者の皆様、おめでとうございます。
皆様の益々のご活躍を心から祈念いたします。
受賞者の皆様からコメントをいただいておりますので、是非ご覧ください。
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関 治之 様
(sinsai.info総責任者)/sinsai.info
- 受賞理由
- 東日本大震災の情報収集プラットフォームとして震災からわずか4時間後に稼働を 開始し、さまざまな現地の情報を集約しつつ地理情報をマッピングすることで付加価値 を高め、ボランティアや自衛隊、他国からの救助隊による救援や復旧・復興を支援する システムを提供した。オープンソースソフトウェア・クラウド技術の活用、大量の トランザクションと参加者を受け入れ、情報提供で災害救援に多大な貢献をすると ともに、社会に真に役に立つビッグデータコンピューティングの姿とは何かを提示した その功績は大きい。
- コメント
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貴重な賞をいただきましてありがとうございます。自分がすごいことをやったというよりは、たまたまその場にいて代表として動いてきただけ。この賞は総勢300名以上のsinsai.onfo構築に協力いたいたボランティアの方々と有償無償のサポートをいただいた企業の方々にいただいたものだと思っています。
- プロフィール
- Geo Developer / 合同会社Georepublic Japan CEO。位置情報を活用したメディア、ジオメディアの普及を目的としたフリーカンファレンス、ジオメディアサミットを主催している。 2011年3月11日に発生した東日本大震災の後、震災復興を支援するために立ち上げられた復興支援プラットフォームサイト、sinsai.infoの総責任者として運営に携わる。sinsai.infoは、平成23年度の情報化月間推進会議議長表彰を受賞。
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高橋 征義 様
(「日本Rubyの会」代表理事)/日本Rubyの会
- 受賞理由
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「日本Rubyの会」会長として、Rubyコミュニティーの発展を支え、また、Rubyイベント
としては、世界最大級の日本Ruby会議の実行委員長として最後のRuby会議を本年開催した。
日本だけではなく世界におけるRubyの発展に大きく貢献し、コミュニティー運営の範を
示したことを高く評価する。
また、日本Rubyの会は、本年8月より一般社団法人として新たなスタートを切り、持続可能 なコミュニティー運営を開始した。今後のさらなる活躍が期待される。 - コメント
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楽天テクノロジーアワード銀賞をいただき、たいへんうれしいです。 もっとも、RubyKaigiにしろ日本Rubyの会にしろ、私個人の関与は ごくごくわずかでしかないので、Rubyの会とRubyKaigi実行委員会を 代表して賞をいただいたと理解しています。
RubyKaigiは今年でいったん最後となりましたが、地域Ruby会議や その他のRubyistたちの活動は今後ますます盛んになりそうです。 Rubyの会でも様々な活動をしていく予定なので、引き続きよろしく お願いいたします。
- プロフィール
- 株式会社達人出版会代表取締役、そして一般社団法人日本Rubyの会代表理事。 著書に『たのしいRuby第3版』『Rails3レシピブック』(どちらも共著)などがある。
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西村 直人 様
(株式会社 永和システムマネジメント アジャイルコーチ)/『アジャイル・サムライ』
角谷 信太郎 様
(株式会社 永和システムマネジメント サービスプロバイディング事業部 コミュニティマネージャ)/『アジャイル・サムライ道場』
- 受賞理由
- 近年日本でも組織的な導入が進んでいる「アジャイル開発」について実践的に解説している 書籍「アジャイル・サムライ -達人開発者への道-」の翻訳と、全国的に開催された「道場」 と呼ばれるその読書会を通し、言葉としては当たり前になりつつある「アジャイル開発」とは 本当のところ何ものなのかを改めて考える機会を多くの人に与え、草の根的に真のアジャイル 開発の普及に対して貢献している。また、それだけでなく読書会のムーブメントがもたらして いるエンジニアコミュニティーへの影響も大きく評価したい。
- コメント
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丁寧で思いの込もった受賞理由に感激しております。ありがとうございます。Globalizationを推進中の楽天様から、日本語の訳書を中心としたムーブンメントに対して賞をいただけるとは恐縮です。今回の受賞は監訳者の私たちというよりも、本書を読んで、自分たちで自分たちの仕事について――ソフトウェアを作るということについて真剣に向きあう活動に携っている皆さんへの激励の賞だと受け止めております。これからも皆さんと一緒に私たちも学び続けていきたいと思っております。ありがとうございました。
- プロフィール(西村 直人 様)
- 2005 年より、永和システムマネジメントにて現場リーダーとしてアジャイル手法を実践してきました。現在、アジャイルコーチという肩書でお客様の組織や現場をアジャイルにするお手伝いをしています。また、「スクラム道」というコミュニティを開催しています。他に、書籍「アジャイルサムライ」を監訳。
- プロフィール(角谷 信太郎 様)
- Rubyによるアジャイルなソフトウェア開発の実践者。一般社団法人日本Rubyの会理事。翻訳者。主な訳書は『アジャイルサムライ』(オーム社)、『アジャイルな見積りと計画づくり』(マイナビ))、『アジャイルプラクティス』(オーム社)。
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徳丸 浩 様
『体系的に学ぶ 安全なWebアプリケーションの作り方』
- 受賞理由
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PHP セキュリティーに関するブログを公開し、例えば、技術関連書籍のサンプルコード
のレビューを行うなど、実践的なアプローチをとり、積極的な啓発活動を展開。執筆されて
いるセキュリティー関連書籍とあわせ、その活動を高く評価する。
書籍『体系的に学ぶ 安全なWebアプリケーションの作り方』においては、主にPHPとJavaScript を中心としたWebアプリのセキュアな作り方を根源から解説し、脆弱性とはどういうものであり、 なぜそれが良くないとされるのかについて根本から示した。単なる読むだけの書籍ではなく、 VMWareの無償版を用いた演習で実際に脆弱性を確認するアプローチをとり非常に実践的。 レビューワーを公募し、幅広い知見を巻き込んで著したところが注目を集めた。 - コメント
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素晴らしい賞をいただきまして本当にありがとうございます。この本はコミュニティの皆様に助けられました。日頃ブログに書いたネタを皆さんにもんでいただき、自分の実力以上の本ができたと思います。Ruby賞をいただいたというのはプレッシャーでもありますが、今後Rubyも勉強していきたいと思います。
- プロフィール
- 1985年京セラ株式会社に入社後、ソフトウェアの開発、企画に従事。1999年に携帯電話向け認証課金基盤の方式設計を担当したことをきっかけにWebアプリケーションのセキュリティに興味を持つ。 2004年同分野を事業化。2008年独立。脆弱性診断やコンサルティング業務のかたわら、ブログや勉強会などを通じてセキュリティの啓蒙活動をおこなっている。 HASHコンサルティング株式会社代表、京セラコミュニケーションシステム株式会社技術顧問、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)非常勤研究員。